ひと
施設技術部長に尋ねる、エンジ新潟の今とこれから
メンバー
-
猪又 広樹
執行役員 施設技術部長
聞き手・ナビゲーター
-
山田 宝良
施設技術部 ITS開発課 -
井伊 恒平
施設技術部 施設設計課
社員の所属・記事内容は、記事公開日当時のものです。
実はワイン愛好家。社員を呼んでパーティーも
施設設計課のメンバー9名で盛り上がったね。ビールや日本酒のほか、ワイン9本も開けてったよね(笑)。
単身赴任だからね。それにちょっとリビングが広いから、10人くらいは大丈夫だよ。
汚名返上!施設技術部の働き方改革
「施設若手社員の配属されたくない部署ワースト1」と、ずっと言われてきたからね(笑)。今はずいぶん変わりましたよ。ね?井伊くん。
今思うと、以前は「時間を意識しないで仕事をしていた」のだと思います。仕事に使える時間は8時間でなく、24時間あると考えていました。今は以前と変わらない仕事量を、1人ではなく組織で行い、質を落とさず仕事を熟さなければならない。人材育成も業務執行も効率よく行う、生産性向上にトライしています。
例えば3年前から若手の育成ツールとして運用を始めた業務フローと、5段階習熟度評価表です。3カ月に一度上司と面談を行い、「何がどれくらいできるようになったか?」という自身の評価を行います。本人にも上司にも分かりやすく、具体的な目標が立てやすくなり、PDCAを回すことができるようになったと思います。最終目標は、3年で1・2件の業務を、先輩社員の指導を受けずに遂行できる技術者になることです。
そうでしょう?こうやって早い段階で全体の流れを理解することが、成長につながるし、生産性向上にもつながると考えています。
また、今では当たり前になったテレビ会議ですが、我々も道路事務所との設計内容の情報共有に使っています。各業務間の連携に有効なことを、ツールを使って効率的に進めていきたいと考えています。
これで「配属されたくない部署ワースト1」の汚名も返上できるかな?(笑)
人材育成の過程で見えた「手順書」の必要性
そうです。これも人材育成の取り組みの中で見えてきたものなんです。3カ月に一度の面談で、なかなか評価が上がらない原因を探っていくと、「設計する手順が分からないからだ」ということが分かった。ならば、その手順を1つ1つまとめよう!というものです。具体的には共通仕様書の各項目に対して、「どのように設計を行うか」を示す手順書を作っています。これがあれば、打合せや協力会社への指示・確認を主体的に行えると考えています。来年完成予定で進めています。
そうです。今までは各道路事務所で管理していたのですが、管理用図面と現場の違いが顕著化して、各業務で行う現場調査に多くの時間を取られて非効率なので、全図面を現場と整合させて施設設計課で一元管理しようということになりました。今年度中には全図面の整備が完了する予定です。
道路管理の高度化に向けた様々な技術開発
当社が開発・販売している2つの主力製品には、4つの重点課題があります。
1つめは雪氷車両の各装置を自動制御し集約操作できる「集中操作器」の自動制御機能の拡充。機能を拡充して利便性を高める開発を行っています。今は融雪剤散布と標識操作は自動化され、除雪装置(プラウ)は音声案内での制御支援ですが、これらの全自動化が最終目標です。
2つめは管理車両の位置などをリアルタイムで監視できる「GPS車両位置管理システム」への、モバイル端末の導入検討です。このシステムはNEXCOのデジタル無線を使っているので、この無線機を車載していない車両は監視できないので、その解決策として、モバイル端末を使ったシステムを検討しています。
3つめはこのシステムの次期モデル開発です。部品等の更新時期が来ているので、機能を追加してモデルチェンジします。今春にはプロトタイプを制作して、今年度中に販売の予定です。
4つめはより高精度なGPSとして内閣府主導で運用を開始している、日本独自の衛星測位システム「みちびき(準天頂衛星システム)」の活用です。これはNEXCO東日本と広島工業大学の共同研究の支援として、データ提供や現場での用途説明などを行っています。